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                               (登った山を紹介します)

                          錫山・立神

 鹿児島市錫山に、鋭く尖った山がある。
 立神と地図にある。
 今回も前もって下調べをすることもなく向かった。
 どこから登ればいいかも分からず、とりあえず車を停めたところからスタート。
 いきなりの急斜面。
 不安で心臓はドキドキである。
 急な岩場も待っているはずだ。
 頂上には何があるのだろう。
 今回も命が何とか持ちますように。

 まずは45度の急斜面を登り始める。
 すると突然、茶色の土が山盛りになっているところがあった。
 なぜ、誰がこんなところに土を運んだのだろうと不思議に思った。
 しかしよく見てみると、土の一番上に穴が開いている。
 なんと、動物のすみかなのだ。
 覗いてみて噛みつかれでもしたら大変だ。
 写真だけ撮って、すぐにおいとました。
 アナグマだろうか。
 斜面は60度になり、岩が現れた。

 岩の上から一枚。
 川辺ダムへと続く道を眼下に見る。
 天気があまりよくないので、くっきりとした画像が撮れない。
 ここの岩は登るのに丁度いい。
 木も適当に生えているので、手掛かりがある。
 道路から見上げると凄い山なのだが、実際に登ってみると難所はない。
 とにかく上を目指せばいいので、景色を楽しみつつ進む。
 道らしき道がないところから察すると、ここを登る人はいないのではなかろうか。
 まあ、そうだろう。60度の崖である。

 出発して20分くらいで、頂上に着いてしまった。
 思った通り、そこには祠(ほこら)があった。
 人間は山に対して敬虔な気持ちを持つものだ。
 そこには神様がいると信じているのだろう。
 そしてその神に、自分の安全を祈る。
 自然の中で生きていくということは、謙虚になるということである。
 私が今年を山登りの年にしたいと思ったのは、そんなことが無意識の中にあるのかもしれない。
 もとい。
 高いところが好きなだけの、アホな人間だということを忘れておりました。

 やはり頂上への道は別のところにあった。
 しかしこの道も結構急である。
 ロープが張ってある。
 降りるのは簡単だが、登ってくるのは結構きついだろう。
 途中で開けた場所に出る。
 岩場があり、いい景色が見られる。
 桜島も麓の町も見える。
 頂上が開けていれば、もっとよかったのになあ。

 その岩場の写真がこれ。
 岩の種類は、右の写真でよくわかる。
 何箇所か、このように空洞になっているところがあった。
 それにしても晴れていればなあ。
 
 ここから少し降りたところに、同じような岩場があった。

 写真左はその岩場。
 ここから下も、急な下りが続く。
 しばらく行くと、神社に出た。
 本当はここがスタートなんだな。
 伊勢神社と看板に書いてある。
 その下の看板には立神神社と書いてある。
 山に登りに来たので私にはどちらでもよいのだが。
 神様にも仏様にも熱心でないやつである。
 もう少しでゴールかな。

 神社の鳥居をくぐり、帰路についた。
 数軒の民家がある。
 そこを通り抜けると、なんてこったい。
 車を停めた場所にすぐ辿り着いた。
 神社の入り口から100mも離れていなかったのである。
 知らないというのは怖いことだ。
 今回は期待していたよりも感動が少なかった。
 たまにはこういうこともあるだろう。
 未知の場所に辿り着けただけでもよしとしよう。
 想像と現実は、違う。

               おわり

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