おとぎの国 アルベロベッロ


 イタリア半島の南部,マテーラの近くに,とんがり帽子屋根の家(トウルッリ)が立ち並ぶアルベロベッロという町がある。本当に童話に出てきそうな町である。
 しかし,このとんがり帽子の家並は観光用に意図して作られた町ではない。15世紀の末,都市国家ナポリの王から派遣された当時の領主が,戸数に応じて収める税金対策として農民の家を,調査官が戸数調べに来たとき,すぐに壊せるような家を造らせたことから,農民も考えて,近くで容易に調達できる石灰岩を切り出して積み上げただけの家を造ったのが,始まりという。

 1996年世界遺産に登録され,今では世界中から観光客が訪れる。
もちろん今でも人が住んでいる。トウルッリを利用したおしゃれな商店もある。日本人女性の「洋子の店」というお土産店もあった。

 何層にも石を積み上げた茶色っぽい屋根に白い漆喰の円錐の家がひしめき合って並んでいる。一つの円錐で部屋が1個,これをいくつかつないで1軒である。
内部も漆喰で白く塗られており,明るく,防虫にもなるという。
 見ていて飽きないおとぎの国。

   
おとぎの世界 アルベロベッロのトウルッリ A おとぎの世界 アルベロベッロのトウルッリ B
おとぎの世界 アルベロベッロのトウルッリ C 親子で記念写真
おとぎの世界 アルベロベッロのトウルッリ D トウルッリの通り
全部個人の住居 トウルッリの通り
トウルッリの通り 石を積み上げただけの屋根,支える壁も厚い
トウルッリを利用したお店 この地方ではサボテンの花も調理する

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