8 噴火の実態

噴火のパターン

夜間撮影に通ううちに噴火には何種類かのパターンがあるのが判ってきました。
自分なりに区分したのが次のようなものです。

実際の噴火と記録画像の違い
一般に夜間の噴火撮影では露光時間は30秒程度です。30秒間で火口から火柱が上がり噴石が飛散して斜面を転げ落ちるまでが撮影できます。
肉眼で見ると噴石は小さな赤い点々に見え、飛散速度もそれほど早くありません。落ちてきた噴石はゆっくりと斜面を転がります。全体としては夏の打ち上げ花火よりもゆっくりとした現象に見えます。撮影画像の方が光跡が残り実際よりも大きな噴火のように写ります。

露光時間が短かすぎると迫力不足になります。ただし、大きな噴火をアップで撮影すると30秒露光では噴石の写り込みが重なって露出オーバーになることもあります。噴石が飛散する時間は長くても1〜2分に過ぎず、殆どの場合は30秒露光で写せる良い場面は1枚だけです。

噴火音に気づいてからシャッターを切ると、噴石が飛散する光跡が一部しか写らず迫力のない画像になってしまいます。撮影地が火口から3km程度の距離ならば、噴火音はおよそ8秒後に聞こえます。数分間も噴石が飛散し続けると撮影は楽ですが、そのような場面は年に数回しかありません。

理想的には噴石が火口を飛び出す直前にシャッターを切りたいものです。そのため、睡魔と戦いながらひたすら火口の様子を注視し続ける必要があります。これが結構難しく、半分眠っている状態ではタイミングを失うことが多いのです。             

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@  ドッカーン型
エネルギーを十分溜め込んだ後に起きる噴火。空気振動を伴って噴石が飛散します。噴火後短時間で噴煙が収まり、等間隔で噴火すれば撮影には理想的。火山雷を伴うこともある。

A ホワン型
音もなくいつの間にか噴煙がもりもりと上がっていきます。噴石が出ることは少なくて、殆ど絵にならない。長時間待ってこれではガックリ。でも、めげずに待ち続けるのです。

B ブリブリ型
空気振動は伴わずに噴煙が出始める。噴火音がする頃には噴煙が大きくなり、やがて噴石をまき散らす。噴煙が先行しているので噴石が良く写らないことが多い。くすぶるように5分程度も噴火が続き、弱い火山雷を伴うこともある。

C クシュン型
火映現象が続く中で時折小さなくしゃみのように火口周辺に少し噴石をまき散らす。火口をアップ目に狙うと面白いが迫力不足は仕方のないところ。30分間隔程度で繰り返し噴火する。

D ナンヤソレ型
噴煙が少しだけ上がり気にも留めていなかったのに噴石も少し飛散する。後で記録を見ると爆発にカウントされていたという肩すかしのようでガッカリする噴火。