コンポントム → シェムリアップ (約180km)
第3日め(11月24日)
▽ 再びバイクの海
ヘルメットのシールドをテープでしっかり固定,修復し,今日はバイクに復帰することにした。転倒したバイクはブレーキレバーが折れて途中に預けてあるので,
昨日先導してくれた青年にサポートカーに乗ってもらい,彼のバイクを借りた。転倒に懲りて,今更ながら膝プロテクターもしっかり着けた。
バイクは,スピードメーターが動かず,距離を測ろうにもトリップメーターが動かない。バックミラーも左のみ,まっ良いか,ここはバイク免許の入らない
カンボジアなんだ。唯一,M氏が乗ったバイクだけはスピードメーターが動いたらしい。
1日め予定よりペースが遅かったということで,今日は7時半と早めに出発。
先頭にSさん,ついでM氏,その後を私という順。サポートカーは後方からついてくる。アンコール遺跡の町シェムリアップまでは,ほぼ一直線で約180km。
幹線道路なので道に迷うことはないと言う。GSで燃料を満タンにして,シェムリアップに入る手前でサポートカーが先導する,と指示を受けて2日め出発。
このルートは比較的道路幅が広く,見通し良好。
道路の両側は,湿地があったり,田圃だったり,まばらに樹木があったり,たまに集落が現れる,丘陵など坂はなく平坦路である。
カンボジア人の生活道路でもあるこのルートでは,横道から2頭の牛に引かせた牛車が突然進入してきたり,ミニバイクの荷台の大きな木枠に親豚を仰向けに
寝かせて運んでいたり,荷台に通した横棒の両側に3,4羽ずつ足をくくった鶏をぶら下げて走っていたり,体長30センチほどの子豚を何匹も1つの箱に詰めて走っていたり,道路中央で犬が遊んでいたり,また,
牛車による牛糞が所々落ちているといった,カンボジアの庶民の生活を垣間見ることができた。3人乗りのカンボジア娘に追い越し際手を振ると,にっこり返してくれる。
先頭のSさんは,北海道を高速で走り慣れていると見えて,遠慮なくどんどん飛ばす。M氏,私も後に続く。時折,それ以上に飛ばす車が追い越していった。
カンボジア人の3,4人乗りミニバイクは,カンボジア人の足としてどこにでもいる。これらのバイクやスピードの遅い車,牛車をすいすい抜いて前へ前へ走る。
何時しか後ろからついてきていたサポートカーは見えなくなった。それでもひたすら走る。出発の時,1時間で休憩を取ろうと言っていたのも何のその,どんどん先に行って,2時間近く走った所でスピードを落とし,
休憩タイム。サポートカーも追いついてきた。
M氏によると,スピードメーターは80〜90km/hを指していたという。Sさんは,トップに入れると回転が上がらないと,このスピードでも不満げ。
オフロード用のバイクにしては高速走行が続いたためか,アイドリングの回転が上がりメカがチェックして回転を抑えた。
ところが,アイドリングの燃料供給をいじったためか,再出発してすぐにSさんのバイクのエンジンが不調になった。再び停止,メカが調整しプラグを交換して,
やっと修復。
ペースが速かったため目的地のシェムリアップまでは,残り3,40分ほどだと言う。
30分ほど走ったところで,人やバイク,車が増えてきた。スピードを落とし,混雑の中に入ったところでサポートカーが前に出た。シェムリアップの町に着いたらしい。
ここも「水の祭典」の最中らしく中心部に向かうにつれて,出発時のプノンペン状態になってきた。メーン通りは行事のためか封鎖され迂回路に回される。
狭い路に車とバイクがひしめき合っている。サポートカーのワゴン車をタテにして徐行状態で進む。油断をすると,後ろや隣のバイクが前に割り込んでくる。
再び,カンボジアツーリングの醍醐味(?)を味わう。
快い緊張。幹線道路を飛ばすのはどこでも出来る。だが,このバイク群の中を進むのはカンボジアならであろう。それもお祭りとかち合った今回はなおさら。
走行中にこの状況を写真に撮れないのが残念だ。
シェムリアップには5,6年前に来たことはあるけれど,どこを走っているのか分からない。ワゴン車の後を付いていくうちに,しばらくして引き込み線に入り,
ホテル風の建物の前庭に止まった。そこは,ガイドの会社の事務所のある建物で,日本人と思える所長が出迎えてくれた。ここで,プノンペンからサポートしてくれた3人のスタッフとはお別れ,ツーリングもここが終点である。
いろいろ良くしてくれてありがとう。
カンボジアのルールでガイドのエリアが決められており,アンコール遺跡群の案内は,シェムリアップのガイドの守備範囲になる。
昼頃の予定が10時半には到着。シェムリアップは,まるで真夏,じっとしていても汗ばむほど。
休憩所にシャワーの準備がしてあり,ツーリングスタイルから服を着替え,代わった青年ガイドに,早めに食事をすませて遺跡に行きたいと頼む。
昼食はプノンペンの女性ガイドがツアー予定外で特別に手配してくれており,アンコールビールで無事(?)到着を乾杯,冷房の中で鍋料理とバナナの天ぷらが美味しかった。
昼食後,今度は準備されたバスで,アンコール遺跡へ。
最初に「アンコールトム」,次いで「アンコールワット」へ,ツアーの設定はここまでだったが,追加料金を払って熱帯樹が絡む「タ・プロム」
まで行った。アンコール遺跡は広大な地域に遺跡がたくさん散在しており,全てを見るには相当な日数が掛かる。この日半日で行けるところまで行った。
(アンコール遺跡については,
別途紹介
しているので,ここでは省略)
▽ 帰 国
この日の夜,シェムリアップを立ち,往路と同じホーチミンで乗り換えて,夜行便で日本へ向かった。ホーチミンを飛び立ったのは現地時間で夜中の1時半,考えてみると,
日本時間で深夜の3時半である。お二人とは「楽しかったですね。病み付きになりそう。また,ご一緒したいですね」とホーチミンで別れた。
翌朝,日本時間で8時ちょうど,ベトナム航空960便は福岡空港に着陸,真夏の国から肌寒い初冬の日本に帰ってきた。
(2007.11)
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