15時間のフライト
 

(1時間)     (12時間)          (2時間)
鹿児島――関西空港――――パリ・ドゴール空港――ミラノ

 



 
 

出    発

 平成11年9月9日,朝7時わが家を出発。
 家を出るとき,昨日の朝の雷雨の名残りか,空に一面霧がかかり,霧の向こうに,朝日がこれまで見たこともない大きな赤い円となって浮かび上がっていた。幸先が良いのか悪いのか?
 
 今回のイタリア行を企画手配してくれた友人のK氏と私たち夫婦は鹿児島空港で合流し,朝8時の全日空機で関西空港へ飛んだ。
 関空で航空券を搭乗券に換え,旅行バッグを預けて出国税関へ。
関空の税関は,窓口が12箇所あり,どの窓口も40人くらいが並んでいる。その後ろについて並んでいると,他の人がヒラヒラ紙を持っている。
「あれは,出国カードじゃっど,書かんでいいのケ?」と慌てて用紙をもらいに行き書く。

 関空からの出国は初めてだったが,後ろに並んだ女の子に「税関から搭乗口まで何分掛かりますか」と聞かれた。「僕らも知らないけど,同じ空港内だからそんなに遠くはないでしょう」と答える。
 税関を出て,聞かれた意味が分かった。国際線出発口まではシャトルカーというのか空港内を走る電車で運ばれる距離だった。僕らは時間には余裕があったから良かったけど…。
 
 長時間の飛行に備え,トイレを済ませてエール・フランス291便に搭乗。
パリジャン?スチュワーデスの中に日本人スチュワーデスが2人おり,乗客のほとんどが日本人だ。
 まだ地上にいるうちにおしぼりと昼食のメニューが配られた。
 
 11:50 定刻より30分遅れて,パリ行きエール・フランス291便は関空を離陸
 機種はエアバス340,全席,目の前(前席の後ろ)に小型の液晶ディスプレイ(画面)が付いており,タッチして操作出来るようになっている。
前の人が扱っているのを見て触れてみる。説明はフランス語と英語。

 その中で面白いチャンネルがあった。(今では国内線にもあるらしいが)
 この飛行機の地球上の現在地・速度・高度・外気温度・出発地点からの距離・目的地到着予定時間が映し出され,時間の経過とともに刻々変わるというカーナビの画面のようなチャンネルである。 
 もの珍しさもあって,飛行時間約12時間の内,寝てる以外ほとんどこの画面を見ていた。
 このチャンネルの外,娯楽映画・ニュース番組・各種音楽の番組があった。
 機は,関空から日本海に出て北上(12:50),朝鮮半島を横切り,ハバロスクの西ロシア上空(14:50)へ。高度10,000m,対地時速900Km/h前後(最高速度は1,000Km/hを少しオーバー),外気温度マイナス50℃前後 
 さらに,ウランバートル北西(16:50),ノボリシブルスクとゴーリキの中間点(18:40)を過ぎ,スカンジナビア半島根元のペテルスブルク上空(20:40)に来たときには既に7,409Kmを飛行,目的地まで残り879Km。
 
 この間,13:00 飲み物つき昼食セット,18:00 に稲荷すし巻きすし各1個のほか昼とほぼ同じ夕食が出た。昼はビールを,夕方はワインを飲ませてもらった。
 
 日本時間で 23:40(現地時間16:40)パリ・ドゴール空港に着陸
 総飛行距離9,857キロメートル,所要時間12時間,平均時速821キロ,時速800キロで飛んで12時間のヨーロッパはやはり遠い。
「遠い」というのが第一印象。
 何はともあれ,パリまでは着いた。
関空で飛び立つ前にはしゃいでいたオバン3人連れの一人がワインの飲み過ぎか,エアシックか,気分が悪くなったらしく,ぐったりし,乗務員が付ききりで介抱している。
 
 ドゴール空港は,広大で真新しい,かつ機能的なデザインのターミナルである。
 世界各国のあらゆる人種が利用するこの空港は,サインも見やすく,テレビ画面に映された乗換え便の発着ホールの番号をたどって,比較的簡単に目的の場所に行き着くことができた。
 

ミ ラ ノ 行 き 乗 り 継 ぎ

 18:20(日本時間 01:20 ここで時計を現地時間に合わせた)同じエール・フランスのイタリア行きに乗り換え。
 乗換便搭乗に必要だったのが,搭乗券と最初国内で買った「航空券」,日本国内では搭乗券があれば足りるが,ここでは搭乗券と航空券の両方提示が求められる。購入したときの航空券がなければ搭乗させて貰えない。準備しておかないと,慌てることになる。我々もカバンの中を探すことになった。
 
 イタリア便も満席で,ここでも乗客の半数は日本人だった。さすがに日本人のスチュワーデスはいない。
 離陸して,しばらくすると食事が出た,機内食3回目。先の機内で食べたばかりのような気がするが,現地時間で夕食,日本時間で夜食といったところか。フランスパン・パスタ・サラダに飲み物はワインかビール。窓の外は夕闇が迫ってきた。
 
 20:30 ミラノ・マルペンサ空港に着陸。  
鹿児島の我が家を出てからおよそ21時間半で目的地に到着。 
 ここで,最初のトラブルが発生した。
 関空で預けた3個の旅行バッグの引換券を,3個分とも紛失。
何とか事情を説明して引き取らせてもらおうということにして,流れているラインから自分たちの荷物を取り,台車に載せて,出口に向かうが,その辺りに係員の姿はなく,預けた荷物の持ち出しはノーチェック
 トラブルにならずにホッとはしたけど,もし,他人が持っていってしまったらどうするんだ,窃盗や置き引きが多い(?)イタリアというのに。いきなり,初めてのイタリア流!!を知る。

旅の途中のスナップ

戻る イタリア表紙